ブータン!!

wakameです。

「私達は私達に基本的な事を問う、どうやって物質主義と精神主義とのバランスを維持しつづけるか」
これは1998年、当時のブータン王国首相の言葉。
ブータン。最近気になる国です。

ブータンはちょうど100年前に今の王朝が始まって、来年からついに議会制民主主義に移行されます(※1)。新しい国づくりの中で軸になっているのが、ご存知のとおり「GNH(国民総幸福量)」という指標(ものさし)。GNHはGDPをある意味超越していて、要は、「どれだけブータンが経済成長したか(もあるけどそれ)以上に、どれだけ国民が幸せになったか」を示す指標(※2)。

 「Gross National Happiness is more important than Gross National Product 」
これは1976年(30年以上前)に当時21歳だった前国王が、スリランカでの記者会見上で言った言葉。なかなかしびれさせますね。


実は先日、日本でも「ラダック~懐かしい未来」の著書へレナさんを迎えてのイベント&交流会がひそかに開かれ、資本主義グローバル経済社会のオルタナティブを実践レベルで、静かに、熱く、語ったりしました。最後「全員阿波踊り」で締めくくるところが、さすがオルタナティブ実践。ヘレナさんも興奮のご様子。(※3)
 
 そこで印象に残ったのは、「より小さく、より細かく、より地域での、よりたくさんの、、活動(行政・経済・インフラ整備等含む市民の活動)の方が、その逆より強く、幸福。」という言葉です。まさに昔、魚の絵本で、似たような話があった気がします。小さい活動(アクション)がいたるところで発生して、分断されずに繋がっていけば、いつの間にか全体的な価値観が変わって、日本が本当の意味で強くなれる(=「幸福」)ときが来るんじゃないかな、と思う。国の大きい小さいに関わらず、体制の左右に関わらず、「言いたいことを言い、やりたいことを仲間と活動に移す」たったこれだけ。でも意外にこれ、難しい。ロシアなど、今の状況を考えると相当困難な国が多いのは感じるけど。


 いずれにしても、ブータンは国王の指示のもとに、身の程にあった近代化がされ、ゆるやかに議会制民主主義に移行していく。(極端だけど、立憲君主にしなくてもいいよ、くらいに思っちゃいます。)仮面民主主義国家が続出のこのご時勢に、ホント(指導者に?)恵まれた国だなー、って思う。問題は「体制」とか「憲法の有無」ではなくて、そういう立派な指導者や市民を輩出して、普通に存続させていく土壌があるかないか、作れるか作れないか、なのかな。その違いはいったい何かなー。うーん、何でしょう。自然?気候?民族性?宗教?「隣の人間を含む、生き物すべてと共存しようとしているかどうか」、なのかな~。何でしょう。


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(※1:いわゆる「絶対君主制」(君主=国王、の権力が制限されない)をここ100年続けていて、ちょうど101年目になる来年、「立憲君主制」(君主の権力が憲法で制限される)に移行される予定。この違いはすごく大きい!!)

(※2:先月タイで開かれたGNH会議には、タイとブータンの首相が挨拶にくるなど、それなりに両政府もそちらの方向に姿勢を示している(タイの場合、実際はどうなのかという気がしなくはないけど)らしいです。ちなみに、他にもカナダ、タイ、ブータン、インドネシア、ベトナム、ラオス、ニュージーランド、東チモールなどの若者が積極的に参加していたそうですが、日本の若者は見あたらなかったそうです。)

(※3:主催:NPO法人開発と未来工房 懐かしい未来ネットワーク
http://www.afutures.net/

http://www.iip.co.jp/bhutan/
国土は九州大くらいの大きさ。人口は香川県より少ないくらい。


ということで、とりとめのない話でした。
ブータン行くには、10日で40万近くするらしくて、とても無理です。
by satoimolove | 2007-12-13 05:38 | reports
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